こだわり通信
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2012.4.2

【今月の目次】


今月のひとり言<社員とお客様の幸せのために

毎度ありがとうございます。
柴田屋酒店の理念の中に「社員とお客様の幸せのために」という一文があります。 恐らく誰もが幸せになりたいと思っていますよね。私も自分と家族と仲間とお客様と仕入先様の幸せを望んでいます。けれども幸せとはどういう状態なのか? どのようにしたら幸せになれるのか? ぼんやりしています。

柴田屋の幸せについての考え方は、「夢を実現すること」としています。
幸せの定義ってどういうことなのでしょう?
お金持ちになること? 
可愛い彼女や彼氏を持つこと? 
ご馳走や美味しい物をたらふく食べること? 

幸せとは、自分が現状に十分に満足している状態、つまりは別にお金持ちにならなくとも、彼女や彼氏がいなくとも、高価で美味しい物なんか食べなくても、自分が今おかれている現状に満足している状態ならその人は「幸せ」なのだと思うのです。
言い換えれば、現状に満足していなければ、いくらお金持ちになっても、可愛い彼女やかっこいい彼氏がいても、美味しい物が沢山食べられても、その人にとっては不幸な状態なのです。 「ああ幸せだ」と思うのも、「こんなに不幸だ」と感じるのも周囲ではなく「あなたの気の持ちよう」ということですね。

柴田屋酒店の社員は、毎年「夢グラフ」「夢年表」というものを書き、その進捗を毎月の面談の中で上司が共有しています。そしてそのみんなの夢を一つでも多く、少しでも早くかなえられるよう協力していきます。やりたいこと、なりたい自分、明るい未来を勝ち取るため、ポジティブに考え行動し、一所懸命努力していきたいと思います。これからも宜しくお願いいたします。

柴 健宏




お客様応援室より<原価と売価‐4>

めっきり春めいて、メニューも春の装いにすっかりなっているの ではないかと思います。春メニューの開発で何かこのシリーズが参 考になりましたでしょうか。役に立ったということが少しでもあれ ば幸いです。この分析も第4回目。このまま続けようと考えていたのですが、3月のシバの日セミナーの冒頭、毎回少しお時間をい ただいて話しをさせていただいている中で、あるオーナー様からご質問をいただきました。お読みいただいている皆様でも同じようにお考えになっているかもしれないと思いましたので、少し脱線させていただきたいと思います。 原価という考え方の一助になればと思う次第です。
ご存知の方も多いと思いますが、新橋等で展開なさっている「魚金」様、こちらの和食居酒屋では刺身の原価が70%以上と業界紙の記事でみたことがあります。お出でになるお客様に料理を提供した時に「おっ!」とお客様を感嘆させることが大切とお聞きしました。大阪、難波歌舞伎座裏にある、昔は本当に危ないエリアだった裏通りに「Italian Bar PIENO」「PIENO villa」「PIENO vivace」 と3店舗を僅か70m程の間に出店なさっている泰丸様は原価が37%以下になってはいけないとおっしゃっています。この3店舗は平日の22時過ぎでも満席で、私は入れませんでした。
もう一つ、沖縄で11店舗を展開しているミタノクリエイト様は全店にキラーコンテンツとして商品を投入していっているのですが、開発のポイントはアルバイトがビックリして面白がること。そして原価率が120%以上で、それをNO1商品としての販売数を得ることだといいます。
そんなので儲かるのかと思わ れるでしょう。3社とも充分に 利益は確保しているのです。 原価率至上なのか、たくさん のお客様にリピートしていただ いて売買差益として額で考える のか。 「売れる」ということが大切な ように思うのです。 一考の価値があると思います。 さて、次号は続きです。 春は新たなお客様が来る季節、 常連様を創りましょう。
以下次号




キャンペーンレビュー<傾向が少し変わってきている!?>

さくらワイン 先月のキャンペーンもご注文頂きましてありがとうございます。お客様からは様々なお声を頂きましたのでまとめてみました。

さくらワイン
あるお店では常連さんがお花見で野外に行かれてしまうので、なんとお店に桜の木を用意して、「うちでもお花見できますよ!」という企画をしました。その時に桜の花びら入りの『さくらワイン』をおススメ販売してご好評いただいたそうです。商魂ありますね。楽しい企画です。

シャトーラグランジュ2007シャトーラグランジュ2007
ボルドーの特別価格シリーズ「インポーター決算セール」はかなりお得でしたね。大好評でした。 商品と価格をよく知っているお客様が多い証拠です。ともあれ、180本のラグランジュが半月で完売してしまいました。これはやはり一つ上の商品の提案が必要だということなのだと改めて感じました。 もっとたくさん買えばよかった〜(笑)

ココブラウン
今回2年目のリリースですね。昨年初リリースで好評だったので、今回限定数量を増やしましたが、今年も売切れてしまいました。すみません。 1年に一度だけの『ココナッツビール』ということもあり、また味も飲みやすいですしね。来年はもっと押さえますが、お早めにご注文いただけるとうれしいです!

ココブラウン 先月号にも書きましたが、低価格の品揃えの準備は大方どのお店でもできているのではないでしょうか。しかし、常連さんは本当に価格の安いワインやお酒だけを飲みたいのでしょうか? 飲む理由があれば、初めてのものでも、ちょっと変わったもの、今しか飲めないものを飲みたいのじゃないでしょうか?キャンペーンを買ってもらいたいわけではありません。キャンペーンを使って常連さんにいつも新しい提案をしていただきたいのです。常連さんとの会話に活かしていただきたいと思います。 私たちもドンドン勉強して、交渉して、みなさんが「オススメ」したくなる商品や飲み方の提案をしていきます。ご希望、ご意見もドンドンお寄せ下さい。 まだまだ足りないところも多々ありますが、これからも挑戦していきます!
ありがとうございました。

柴 泰宏




本部長がゆく<佐渡ヶ島 尾畑酒造株式会社>

株式会社シャトー勝沼今回は柴 健宏がお伝えします。 去る2月24日に私と社長は佐渡へ行きました。 佐渡へ行くのは初めてです。 新潟市から高速船で1時間。カキの養殖も有名な佐渡。海に恵まれていますので、何と言っても海の幸は本当においしかったです。
佐渡は米どころということもあり、かつては200蔵余りもあった酒蔵ですが今では6蔵にまで減ってしまったそうです。その中にとても興味深い酒蔵がありました。

株式会社シャトー勝沼新潟 佐渡の地で100年以上続く「真野鶴」の醸造元である『尾畑酒造』さんです。 平成13年より18年まで、全国新鑑評会にて新潟県最多連続受賞記録となる6年連続金賞を受賞。また、エールフランス航空国際線ファーストクラス&ビジネスクラスの機内酒に採用されるなど、代表銘柄「真野鶴」は国内外で高い評価を得ています杜氏は弱冠40歳。この工藤杜氏は、29歳という若さで尾畑酒造の杜氏に就任しました。杜氏に就任してからのすべての品評会にて受賞しています。

株式会社シャトー勝沼手間隙を惜しまず頑なに"手造り"を守り続けていること。それが「真野鶴」の、そして工藤杜氏の最大のこだわりです。
そして、それら全てを与えてくれる根源である佐渡の豊かで恵ま れた「自然」、これらがあればこそ、そしてこれらの良さを生かすことで淡麗なスッキリとした旨い酒が造られるのです。

最近では昨年より販売を始めた「真野鶴ココシュ」 という日本酒ベースのチョコレートリキュールを筆頭に、マーケティングを十分にした中での商品開発など、古きよき伝統を守りながらも常に新しいことにチャレンジなさっています。
佐渡名物「佐渡金山」のトンネルを利用し熟成酒の貯蔵を試みたり、廃校となった小学校に再び息吹を吹き込み、「学び」をテーマのこだわり体験型酒蔵つくりの計画もあるそうです。
最後にご無理を言いまして、東京では販売していない限定品「佐州正宗」の四合瓶を少し分けていただきました。 今回のキャンペーン商品としてあげさせていただいています。
平野社長、尾畑専務、ありがとうございました。

柴 健宏

尾畑酒造株式会社
新潟県佐渡市真野新町449   
電話番号 0259-55-3171
創業 明治25年
酒を醸すのに大事な要素は「米」「水」「人」。 真野鶴ではこれに「佐渡」を加え、四つの宝の和をもって醸す 「四宝和醸」という言葉を造り、酒造りのモットーとしています。 当蔵の家紋「四つ目」にも通じ、すべての要素を十分に生かした "バランスの良い酒"を常に追求しています。




特集<S1エキシビジョン>

S1エキシビジョン今年のS1サーバーグランプリ仙台全国大会に先立ちまして、3月8日(サーバーの日)中野サンプラザにてS1エキシビジョンが行なわれました。
仙台までいらっしゃれない方やまだS1を知らない方々へS1の魅力やその内容、そしてS1を会社や店舗でどう活かしていったらよいかをお伝えする企画です。
エキシビジョンは二部構成で行なわれまして、一部は歴代チャンピオンの規定審査のデモンストレーション。

第4回チャンピオン 布施知浩さん  
第5回チャンピオン 大谷尚子さん  
第6回チャンピオン 平本道一さん

規定審査とはお店で実際に起こりそうなクレームやトラブル、またお店、料理の説明など事前にサーバーに知らせない内容でロープレを行ない、瞬時の判断や対応を行なう審査です。今回のエキシビジョンでは全国9地区で行なわれた地方決勝での題材を各ロープレしました。

その内容は布施さんには

  • お店を間違えて来店したお客様。お店が違いますよと言って返してしまえばそれだけですね。
  • あなたをヘッドハンティングしてくるお客様。断るのですが、お客様の気分を害さないでどう断るのか。
  • 食品事故などの業界通のお客様が延々と話しかけてきます。これもお客様の気分を害さず、かといって露骨にはぐらかすことなくどう対応するのか。

大谷さん

  • 持込のお客様。他のテーブルのお客様から指摘を受けます。
  • お店が終わったら食事に行こうと誘ってくるお客様。決してナンパではないのですが、これをどうお断りするのか。
  • 盛り上がってうるさいお客様。他のテーブルのお客様から指摘を受けます。

平本さん

  • 味がおかしいとクレームのお客様。何がどうおかしいのでしょうか。
  • お客様が楽しみにしてきた商品が欠品です。
  • 完全に閉店してからの来店。如何に次に繋げられるでしょうか。

さすがチャンピオンたちです。クレームではお客様役の気分を害さないように会話の主導権を持ってくる対応、お客様を否定せず誤解を解く対応等々、本当に素晴らしいものでした。また、ロープレ後にS1を主催している「繁盛店への道」の理事が解説を加えて、観覧者にわかりやすく設問の主旨やチャンピオンたちの対応について良かった点や対応のポイントを解説しました。社内の訓練としてもロープレは本当に良い題材だと思います。

S1エキシビジョン第二部はS1に会社の取組として導入している企業の方たちでのパネルディスカッションが行なわれました。パネラーとして

ユーシーシーフードサービスシステムズ株式会社  榊枝社長
株式会社ワンダーテーブル  秋元取締役  
APカンパニー株式会社  米山部長  
株式会社フレンド商会  池田取締役
NPO法人繁盛店への道  橘理事

が参加して下さいました。

  • S1にエントリーするため に社内で選抜を行なうことで スタッフたちに共有の外に対する目標ができた。
  • サービスについてスタッフたちが互いに話しをするようになってきた。
  • 規定審査を社内に導入し社内イベントとして大会を行うことによって全体としてサービスに対する意識が向上した。
  • S1のファイナリストが誕生したおかげで社内のスタッフたちにあの人みたいになりたいという近くにいる目標ができた。
  • S1に取組むことによってサービストレーナーが産まれた。
  • サービスが向上することによって常連客の獲得、囲い込 みに効果がある。

私が感じたのはサービスが常連様を引き寄せるのだと思います。
柴 泰宏

こだわりの良店〈メニュー〉

春のメニューはいかがですか。お店はまた来たい、メニューもまた食べたい、飲みたいとなりたいと思います。さて、今月は営業がお店にうかがった際に気になったメニューをご紹介いたします。

ぼんぼん亭(人形町)「ぼんぼん焼」ぼんぼん亭(人形町)「ぼんぼん焼」
串焼き、ガツ刺しが有名な和食系のお店。 店名を拝した料理です。さてどんなものかというと かっちりした和食と思いきや店内に説明文がありま して、ぼんぼん焼は(ポテトにシーチキンにドビーグラスソースをかけたもの)とあります。これを陶板でグツグツとしています。
表現からもレトロですね。昭和の香りのするお店の雰囲気にもぴったり。お父さんのお客様が喜びそうなメニューです。 特別な材料を使っているというわけではありませんがノスタルジックと食べてみたい感が出てまいります。それも店名のメニューです。何かそこには想 があるのでしょうね。愉快な感じがいたしました。
味もとても美味しく、毎回頼んでしまうメニューです。

暁(新高円寺)「豚の生姜焼き」暁(新高円寺)「豚の生姜焼き」
新規開店の暁様。
写真でもお分かりの通り、器も盛り付けも艶やかな かっちりした和食屋さんです。桜鯛の昆布〆や桜塩等々、季節感もたっぷりです。一つひとつ丁寧な仕事がされているなあ。
で、固いイメージにやおら豚の生姜焼き。なにかもう一つ変わったものが欲しいとか、これもやっぱりお父さん心をくすぐりますね。亜流を入れることが絶対に必要ということではないのでしょうけれど、お酒の席でしたらちょっとした遊びも楽しいものです。
もしかしたら、まかない飯から生まれた料理ですか。
接客サービスも細やかな目の行き届くお店でした。

Cucina La Cocorico(横浜東口)「チーズスフレ・セミフレット」Cucina La Cocorico(横浜東口)「チーズスフレ・セミフレット」
横浜東口から徒歩5分ほどのところにこの度ご開業なされましたCucina La Cocorico様。
イタリアンがベースの「名物ロティサリーチキン」が有名なお店です。外はカリッと香ばしく、中はジューシー!いや、美味しいです。他にもコラーゲンテリーヌや豚バラ 骨付きチキン、牛タンとお肉三昧の煮込み料理ボリートミストもおススメです。
前菜の盛合せ、カルパッチョ、パスタまで食べてお腹一杯なのに食べれてしまう。ココリコ様のデザート。
「チーズスフレ・セミフレット」軽やかでペロッといただいてしまいました。提供の形も器使いも素敵ですね。  お客様にデザートまで食べていただくことを意識してメニュー構成されているのでしょう。お客様に料理を提供した時に「わおっ!」と言ってもらえること、とても大切なように思います。

ライフ(代々木八幡)「プレートランチ」ライフ(代々木八幡)「プレートランチ」
これは料理というより、そのプレゼンテーションをご紹介します。えー盛りだくさんです!
メインのハンバーグが見えません。サラダをかき分けてみるとひじき煮やコールスローが出てきます。この上、サラダ多めもOKですし、無料でパンも付けてもらえます。ヘルシーだけどガッツり。近隣の女性のお客様から大きな支持を得ています。
ヘルシーだけどガッツりと書きましたが、ガッツり だけどヘルシーの方が今のトレンドを捉えていますね。訂正します。
原価はぁ・・・というよりお客様に喜んでもらって、通っていただく。さあ、お昼ごはんという時に、「ライフに行こうよ」と言ってもらえるお客様の数が増えれば街でのブランドとなれると思います。  
更にです。ランチクーポンというのが有りまして ドリンクのチケットと上手に合わせて使うと、通常ドリンク付きで1350円のところが、なんと! 850円以下になるそうです。お客様のほとんどが クーポンを買われるそうです。 絶対に来ていただける仕組み満載ですね。
参考になりました。美味しかった!お腹も一杯です。

つみき(神楽坂)「ランチメニュー」つみき(神楽坂)「ランチメニュー」
8種類もの主菜の中から2品を選んで定食にできます。盛合せというのはよくありますが、あえて バラバラに書いてプリフィックスのようにしているはお客様にお得感があるように思います。 提供されるとチマチマっとあるのではなく、ボリュームも満点。ご飯のおかわりがしたくなります。 もちろん、おかわりは無料。お客様のウォンツにささるランチです。 「お米定食」というネーミングも素敵ですね。

さて、いかがでしょうか。
奇をてらうわけではなく、お客様目線とお客様サイドに立った開発が大切だと感じます。まだ幾つかお伝えしたいネタがありますので、次号でももう1回取り上げたいと思います。




ご案内
〈飲食業の係数管理セミナー〉

柴田屋も推奨している、レジスターのアスター社恒例のセミナーです。  講師は楽しくわかりやすいことで有名な「東海林健太郎先生」

〈利益を出す為に店長がやるべきこと〉

  • 一人のお客様が来店されると、いくら利益が出るか考えてみよう!
  • 食材を1%ロスするとどうなるのか?
  • 実はこんなに簡単!損益分岐点のマル秘計算方法。
  • 「必要客数あと何人来店すれば、利益が出るの
  • 月の半ばで、状況把握って?具体的に何をするの?
  • 計画の遅れを取り戻すには、何をするの?

無料ですのでお時間が取れる方は是非!
お問い合わせ、申し込み書は担当営業までお申し出下さい。

〈主催〉株式会社アスター
〈日程〉
第66回基礎編 2012年4月18日(水)
第67回応用編 2012年5月16日(水)
         13:30〜15:30
(会場)
寺岡精工 東京ショールーム
JR大崎駅から徒歩5分
〈参加費〉 無料
〈定 員〉 60名
〈持ち物〉 筆記用具、電卓

スタッフさんたちのマネジメントスキルの向上にピッタリです。