- 第70回 こだわり通信
- 2009.5.12
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いつもありがとうございます。
毎日の仕事の中でついつい時間に流されている自分に気付くことってありませんか?そんなもったいない時間を少しでもなくし、効率よく成果を出すために必要なこと、それは『意識』することです。意識することで無駄がなくなり、何倍もの成果が出るようになります。今回は各個人が考える力を養い、仕事力・人間力を高め、お店の増益経営につなげていくため『意識』することにスポットを当て、意識する≪13の意識≫をご紹介します。
よい習慣をつくる13の意識
よい言葉を口癖にしよう! 何でも千回実行すると習慣になり、神様が力を貸してくれる。
- 【挨拶】
挨拶とは言葉や態度で相手に一歩近づくことです。仕事も人間関係も全て挨拶から始まります。仕事の礼儀として、生活のけじめとして実践します。- 【笑顔】
笑顔は人に対して爽やかな優しさをもたらします。人を和ませます。笑顔は人間関係を豊かにする栄養素です。どんな時も笑顔で人と接します。- 【言葉】
ちょっとした言葉遣いが相手を喜ばせたり、元気付けたりします。相手や場所や状況をわきまえた言葉遣いをします。- 【親切】
相手を思いやる気持ちを行動で示します。親切な態度で人に優しく接します。周りの人を思いやれる気持ちでいます。- 【約束】
約束を守ることは信頼を生むこと。どんな小さな約束でもきちんと守ります。約束を守ることが人の価値を高めます。- 【責任】
責任とは自分の役割を果たすことです。責任を果たすことが自分の能力を高めることにもつながります。自分の関わることには最後まで責任を持って行動します。- 【前向き】
人は前向きなときに自分の能力を発揮します。前向きな態度が良い結果をつくります。順調なときも、そうでないときも、常に前向きな態度でいます。- 【尊重】
相手を認め、尊重するところによりよい人間関係ができます。相手を尊重するからこそ相手からも尊重されます。共に尊重し合える人間関係を築きます。- 【努力】
努力のないところに結果は生まれません。努力こそが自分の成長を決め、人生を決めます。私は最善の努力を行います。- 【誠実】
誠実さとは心の純粋さです。純粋な気持ちが人の心を動かします。どんな時も誠実な気持ちで行動します。- 【自律】
どんな環境でも自制心を持って行動します。自分の心を律して行動することが、仕事への集中力を高めます。- 【健康】
健康管理も実力です。自己責任において健康管理に努めます。健康を損なう前の予防に努めます。- 【感謝】
人間は自分ひとりでは何もできません。どんなときもお蔭様≠フ気持ちを持って行動します。ありがたい≠ニいう感謝の気持ちが心に余裕を生み、、人生を豊かにします。
朝礼などで各自この中から1つ今日意識することを上げて実践してみてはいかがでしょうか?
柴田屋酒店 柴健宏
- “KODAWARI”の良店紹介
「一期一会」・老舗の予感
「日本料理 味三昧 中村橋本店」 -
住 所 東京都練馬区中村北4-12-13
西武池袋線中村橋駅下車富士見高校側に出て、
右手へ通りを右手に進み、中村4の交差点を曲がると瀟洒なお店が見えます。
電 話 03-3577-7022
定休日 月曜日・第3火曜日(祝日の場合は翌日)
営業時間 ランチ 11:30〜15:00(LO 14:00)
ディナー 17:00〜23:00(LO 22:00)
席 数 50席 ご宴席最大人数 45名
客単価 ランチ 1,000円 ディナー 5,000円 -
何が食べたいかというアンケートを取ると、和食がいつも一番になるの ですが、敷居が高いのも和食。敷居の高さは価格だけでなく、人が怖そ うというのもあるようです。最近は「和食のような料理」という創作料 理が幅を利かせていることを少し嘆いている私に嬉しい、正当でわかり やすい日本料理のお店です。真っ当できちんと仕事のされた料理の数々 は店主の素材を活かした味付けを守りたいという、伝統と厳しい修行に裏打ちされたものだとわかりま す。ちょっと見には大見得を切った料理のように感じるかもしれませんが、これも冒頭に申しました真 っ当な和食の証。
お客様を店主自らお迎えし、角を曲がるまでお見送りをする。季節の走りや銘柄に惑わされずに、自身の眼力で選ぶ材料。そんなご店主の人柄が料理にもお店にも表れていると思います。それが東京商工会議所練馬支部より「名店」として選ばれた唯一の日本料理店に結びついたのだと思います。
まもなく開業17年目を迎えるご店主 古谷陽一様の心がけをお聞きしました。「一期一会」が私のモットーです。お客様にご満足いただき、また来てみようと感じていただける 料理、接客に私自身が心がけております。お料理はお客様にお出ししたときに完全であるよう、私自身が全て味見をし、盛り付けを確認します。お客様にご満足いただけているか、客席の方にも足を運び、お客様のご様子を私自身が確認することが大切と思っています。お料理は毎月変えておりますが 季節を大切に、素材の味を活かす。それでも料理人としてしっかりとした仕事をしたお料理を造り続けることが大切と思います。また、季節の走りも気をつけてはいますが、味が実らないうちは使いません。料理人も人柄がとても重要です。私の店では料理人を採用する際に、ただ料理を造る人間は採用しません。お客様と繋がる。お客様に気配り、心配りをできる料理人を育てなければならないと思っています。
雑談の中でご自身のお師匠のことを嬉しそうにお話しになっておりました。人とのつながりを大切に しようとする心が感じられ、その姿勢が「味三昧」を老舗にしていく予感がいたします。
お客様応援室 出 和樹
【今月の目次】
・こだわりの良店紹介「日本料理 味三昧 中村橋本店」
・「お客様応援室」より〜繁盛店を造る4
- 「お客様応援室」より~繁盛店を造る4
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こだわり通信愛読者の皆様、こんにちは。「食のトレンドフェア 2009」はいかがでしたでしょうか。年々規模も大きくなって、ご参考になることも多かったのではないかと思います。また来年! 前号で書籍をご紹介いたしました。今号でもひとつご紹介させていただこうと。いえいえ、決して「役に立つぞぉ、為になるぞぉ」というモノではありません。光文社文庫 開高 健著「新しい天体」571円です。初版が1974年ですので30年以上前に書かれたものなのですが、当時(高度経済成長期まっただ中)の背景(価格、今消えてしまった食べ物)や食物の事情が垣間見えて楽しく、大蔵省の閑職職員が余った予算を使い切るために実態的経済調査として、街場に出て食べまくるという題材も面白いものでした。暇なときに読み飛ばす本としてお勧めいたします。ただ、著者の文体は息が長くて改行が少ないので読むのに力がいりますね。難しい表現も多いですし。
では、本題です。
前号でWANTSに触れました。少し補足すると「人とわかりあえる環境を造ることです」と記述したところですが、わかりあえる環境を創り出すために必要なものは何かと質問をいただきました。お客様に対してももちろん言えることですが、「気配り」と「心配り」と思います。スタッフの「気配」を感じるようにする。スタッフをいつも「心配」していること。リーダーがいつも先頭に立って、判断、決断をし続けられること。しかし、常にスタッフの意見を聴けること。「聴く」というのはただ「聞く」ではなくて心を開いて前傾して聴いてあげることです。その際には相手の言いたいことを最後まで、まずは聞くことですね。途中で口を挟まないことが肝要です。お客様の苦情にも通じることです。スタッフとわかりあえる環境が造ることができれば、随分とお客様のWANTSが察知できるようになると思います。言わずもがなですけど、「あの客の態度たらさあ、あったまきちゃうよなあ」「そうすっよね店長」という「負」の方向のわかりあえるはいけませんよ。○ITEM
言葉としてITEMというのが正しいかわかりませんが、テレビゲームのおかげで「アイテム」という言葉がアルバイトたちに分かりやすいのではないかと思って使用しています。「商品」と把握していただいてもいいですし、「武器」と考えていただいても良いと思います。お客様にお店が表現できる全てのものがITEMです。 商品として直接お客様が味わえる料理や飲み物が優れていることが一番ですが、それを味わうお店の清潔度や装飾。より美味しく感じられる人のプレゼンテーションも大切です。料理が美味しいだけではなかなか戦えないのは最近のブログ(決して好きではないです。たった1回お店に行っただけで何もかもを評価するのはねぇ・・・) を見ていても、接客やお店の雰囲気も料理と同じくらい評価しているように思います。
先日トンカツの「梅林」というお店に行って来ました。創業は昭和二年、80年の歴史を誇る老舗です。目黒の「とんき」にも通ずるピカピカに磨かれたお店、にこやかに接してくれるホールスタッフ。(お茶の継ぎ足し、薬を飲むためのお水は白湯を持ってきてくれました)常連様なのでしょうけど、お好みを言われる前に把握している姿勢。キッチンの方は愛想がいいとは言いませんが、無駄口をたたかず厳しい姿勢で手際よく仕事をしています。三代目のご当主とも少しお話しできましたが、毎日吟味して豚肉を仕入れていますが、本当にすばらしい豚肉を手に入れられるのは三割くらいです。まだまだです。とおしゃっていました。更に何か気が付いたところはありませんか、是非ご指摘お願いしますと言われてしまいました。
「伝統というものは、案外不自由なところに息づいているもので、私程度の者がご指摘することなどございません」と私が申し上げたのですが、「いえいえ、まだまだ良くしていかねばなりませんので、どうぞご遠慮なくお願いします」と。既に80年という歴史を支えている商品が武器としてあるにも関わらず、この姿勢。私の言いたいITEMを表現してくれました。以下次号。お客様応援室 KHM有限会社 出 和樹