- 第106号 こだわり通信
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2012.5.1
【今月の目次】
- 今月のひとり言<絆>
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毎度ありがとうございます。
昨年の一年を表す漢字は「絆」でした。
柴田屋酒店の理念の冒頭にも「柴田屋は絆を大切にし・・・」と絆という文字があります。最近良く聞くこの「絆」について考えてみました。辞書を引いてみると、「絆とは、断つことの出来ない人と人との結びつき」とあります。昨年の東日本大震災の後、飲食業界や我々酒類業界からも実際に現地に行き炊き出しやボランティア活動をする方も多くいらっしゃいましたし、今尚続けていらっしゃいます。先日はNPO法人「繁盛店への道」主催のお馴染み、S-1サーバーグランプリ全国大会も、一日も早い復興を願い仙台の地で行いました。いろんな見かた考え方があると思うのですが、柴田屋での絆の定義は、お客様、仲間、家族との信頼関係のこと。絆を築く最も大切なことは「YourSide(相手の気持ちに気づくこと)と約束を守る(言っていることとやっていることを一致させる)」ことです。人間関係の良し悪しで人の幸せの大半が決まると思います。そんな中で最も大切にするべきは、まずは自分。自分すら大事にできないのにそれ以上何を大事に出来るのでしょう?
健康への気遣いも大切ですが、生き生きと人生を謳歌し自己実現をするために自分の人生のビジョン、夢をより明確に描き、そこに日付をつけて進んでいくことが大事です。出来ない理由に立ち向かいながら「打つ手は無限」を信じて計画を練る。ワクワクの人生になるでしょう。そして次は両親、先祖を大切にすること。自分のルーツです。私は兄弟と一緒に年に2回、早くに亡くなった祖父のお墓参りをしています。柴田屋酒店の創業者です。
会ったことはありませんがお墓の前で最近の出来事や今後の取り組みなどを話しかけていると、大きな温かいものに包まれているようで、また承認をしてもらい「頑張れ!」と言ってくれているようで、より想いが強くなります。両親へはまだまだ足りませんが、総勢17人になった家族(祖母、両親、兄弟、その子供達)の誕生日会をほぼ毎月お休みに実家で行うなど、話す機会をできるだけ多く取るようにしています。そして自分の家族、特に嫁さんには苦労をかけています。2人の子供を育て、家を守ってくれています。感謝の気持ちでいっぱいです。毎日遅く帰るので会話が少なくなりますので、休日は出来るだけ一週間で起こったことを聴くようにしようと思っています。そして些細なことですが休日は私が感謝の気持ちを込めて食事を作ります。
私が思う絆とは「家族の絆」。関わる全ての人達が自分の家族のように思え、関わることが出来たら、最高の人生になるのではないかと思います。そんな人生を送れるよう頑張っていきます。
柴健宏
- お客様応援室より<原価と売価‐5>
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皆さんこんにちは。GW真っ盛りですね。4月は前半の週末に天候に恵まれない外的要因もあり、厳しいところが多かったように感じます。いかがでしたでしょうか。外的な要因はお店では仕方がありません。仕方がないということはつまり、そこに振り回される店創りをしていたのでは、勝ち残れないということでもあります。突破口は必ずあります。「店創り」真剣に検討していただきたく思います。
さて、上記の図表の話しも最終回。Bエリアを取り上げたいと思います。売上(金額または個数)は多いが利益は少ない。これは、お店の目玉商品かもしれませんし、まったくお店では認識してはいないけれど儲からない商品かもしれません。
何度も申し上げていますがA〜Dすべてのエリアの商品に良い・悪いは見方、考え方によってまったく変わります。そこを再度含んだ上で、Bエリアの商品はお店の目玉として敢て原価を高めに設定していますか?それなら更に個数を上げていく。これを召し上がっていただかないとうちのお店の良さは伝わらないので、絶対に召し上がっていただけるようにお客様を誘導していかなければなりません。もし、お店が認識せず、たまたまこのエリアの商品があるとするならば、これは原価調整をかけた方が良いでしょう。原価がかかっていることに価値があるならまた別なのですが。しかし、よく売れるのに儲からない(売買差益で稼ぐのも構いません) でしたら、検討の要ありです。
売りたい、儲けたい、お客様にお店を知らせたい。商品にも意図をもって開発、販売していくこと が大切です。「たまたま」である と、思いもよらない時に売上が 一気に下がる経験をしなければ なりません。
そんな評価も分析をするという 作業をしてこそです。
原価を見るということだけでも たくさんの視点があるというこ とをお伝えしたかったのです。 では、次号より新しい話題にして 参ります。宜しくお願いいたし ます。
以下次号 - キャンペーンレビュー<傾向が少し変わってきている!?>
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先月のキャンペーンもたくさんご注文頂き、ありがとうございます。毎月ワインが中心になっていますが、先月は日本酒・ビール・リキュールとバリエーション豊富なメニューにしてみました。そんな中、日本酒の需要が増えているように思います。先月限定で販売した「佐州正宗」ですが、シバの日の試飲会での評価が高かったですね。1200円ではあの味わいは中々手に入りません。これからの時期にもピッタリです。これからもこういう商品を発掘していきたいです。
数年前からモヒートが流行していますが、バカルディさんから新発売の「簡単モヒート(炭酸で割るだけ!)」価格も手間の面でも便利だと好評価でした。本当に簡単にできるので是非メニューオンを!
ワインもインポーターさんのご協力で特別価格がご提案できました。本当に仕入先様のご協力がなければ、このような企画はできません。いつもありがとうございます。おかげ様でたくさんのご注文を頂けました。これからも皆様が提案しやすいキャンペーンをご紹介していきますのでよろしくお願いします。
柴 泰宏
- サポート企業紹介<古田土公認会計士・税理士事務所>
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今回は柴田屋もお世話になっております、古田土公認会計士事務所。こちらは多数の飲食業のお取引先があり、多くの実務実績をお持ちです。古田土会計士事務所の専務であり、社会保険労務士の吉田様に、最近の飲食業の問題についてお話しを聴いてまいりました。
最近サービス残業問題を筆頭に労使間のトラブルが非常に多くなってきています。これは働く側の意識の変化というものも多いのですが、働く者の権利をことさらに強調してビジネスとして成立させている現況もあります
この問題は働く側にすべて原因があるわけでなく、雇用する側にも問題、昔はそれほど表面化しなかったことと言うべきでしょうが、雇用契約をきちんと文章化した形で契約していない。辞めるときも、その後に問題が発生しないように対応していない。現行法に即した賃金体系を取っていない等々、知らないでは済まされないことが多くあることを経営者は知らなくてはいけません。法律に則って、社内の仕組みをきちんと作ることが、真面目に働いてくれる社員を守ることになりますし、会社を守ることになるのです。
そういった知識をきちんと持つことが大切ですね。
6月のシバの日で、私どもがセミナーの機会をいただいていますので、この問題についてお話しさせていただこうと思っております。経営者の方は、絶対に参考になりますので、是非、聴いていただきたいと思います。
内容は- 労使間トラブルはこんなに増えています。〈最近の事例〉
- 陥りやすい就業規則の落とし穴。〈きちんと明文化すれば会社は守れます〉
- 残業代未払い防止の賃金体系〈賃金の体系を考えていますか〉
- 法改正に伴う情報〈法律は変わってきています〉
雇用する方も、働く方も納得して気持ちよく、前向きに働ける環境を創っていかなければならないと私も思います。是非、6月のシバの日セミナー聴きに来て下さい。
柴 泰宏
〈古田土会計・税理士事務所〉
東京都江戸川区西葛西5-4-6 アールズコート302
電話番号 003-3675-4932
代表 古田土 満
設立 昭和51年1月11日
「日本中の中小企業を元気にすること」をビジョンとして、私たちの夢は、日本で一番お客様から喜ばれる数の多い会計事務所になることです。 - 5月インポーター試飲会情報
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●5月7日(月)13:00〜17:00
テラヴェール株式会社様 主催
【テーマ】 ブルノ・ロッカ/カヴァロット 来日試飲会
(会場)トラットリア・ブリッコラ
新宿区新宿3-11-10新宿311ビル B1F
お申し込み先・テラヴェール株式会社
FAX 03-3584‐2681●5月14日(月)11:00〜16:15
株式会社 稲葉様 主催【
テーマ】 稲葉 渋谷ミニ試飲会
(会場) 渋谷フォーラムエイト 511会議室
渋谷区道玄坂2-10-7新大宗ビル511会議室
お申し込み先・株式会社 稲葉
TEL03‐5333‐3488 FAX.03‐5333‐3499●5月21日(月)14:00〜16:00
株式会社 稲葉様 主催
【テーマ】 ヴァンサン・ジラルダン セミナー参加費1,000円
※試飲会ではなくセミナーです。
定員100名 予約制
(会場) 青山ダイヤモンドホール 地下1階 サファイアルーム
港区北青山3-6-8
お申し込み先・ 株式会社 稲葉
TEL03‐5333‐3488FAX.03‐5333‐3499●5月22日(火)13:00〜17:00
有限会社ヌーヴェル・セレクション様 主催
【テーマ】 ブルゴーニュワイン試飲会
〈会場〉グランドプリンスホテル高輪
港区高輪3‐13‐1
お申し込み先・有限会社ヌーヴェル・セレクション
TEL03‐5957‐1955FAX.03‐3989‐9501 - 特集<外食を学んで繁盛店をつくろう>
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皆さんは外食産業のトレンドなどの情報をどこで収集していますでしょうか。外を見て自身がぶれてしまっては意味がありませんが、お客様はどんなお店を求めているのか、どんな食材があるのか等々、やはり新しい情報を持つことは大切だと思います。今号ではネットと紙媒体の二つの外食の情報源をご紹介します。
(1)フードリンクニュース
外食情報としては老舗です。経営者の安田氏は日本中の外食経営者と多くの知己があり、情報の早さ、トレンドを見つける嗅覚は素晴らしいものです。日本だけでなくアジアを中心に世界の情報も盛りだくさんです。
月額1000円でプレミアム会員になれば、すべての記事を読むことができます。コンテンツとしては
- 外食ニュース
新店のオープンや新商業施設内にどんな飲食店が入っているか等々、外食の今を知ることができます。 - 経営者レポート
旬の成功している外食経営者のインタビューレポートです。 - フードリンクレポート
外食のトレンドや今が旬のメニューなどを独特の視点で切ります。 - ぶっちゃけどうよ
たくさんの噂が飛び交う外食世界。本当のところはぶっちゃけどうよ。潜入取材のレポートです。 - 次に流行るお店
人気急上昇のお店、注目の業態をいち早く紹介しています。 - 毎日が月曜日
フードリンクの社員、読者記者が日々の外食の中で感じたことがレポートされています。 - 地域別
東京だけでなく、日本中の外食の動きをここで見られます。
私も情報源として重宝しています。ご購読希望はインターネット上で「フードリンク」で検索して下さい。
(2)日本外食新聞
こちらは紙媒体の情報誌です。昭和49年創刊。
特に中小の外食ユーザーをターゲットとした媒体です。業界動向はもちろんのこと、新店情報、経営セミナー情報、統計分析、メーカーの新製品情報のほかに、連載コラムや現場で働くスタッフさんたちにフォーカスした企画など、有益な情報をタイムリーに提供してくれます。現場のスタッフさんにも是非、読んでいただきたい新聞です。毎月5の付く日に発行(5月5日号、12月25日号は休刊。1月5日号は1月1日新年号となります)
購読料 1ヵ年 15,750円
お申し込みは 購読申込書をFAXで申し込みます。
ご入用の方は担当営業にお申し出下さい。
- 外食ニュース
- S1サーバーグランプリ全国大会
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3月29日S1サーバーグランプリ全国大会が宮城県仙台市電力ホールにて行なわれました。震災復興への一助となればとの想いから開催地を仙台にいたしました。
当日は立ち見の出るほどの盛況でした。一安心です。オープニングは東北高校の生徒の皆さんの演奏でスタートです。生徒の皆さんは被災で楽器を失った学校への楽器を送ることや、被災地での演奏活動等、ボランティアを続けた皆さんです。私は生徒さんたちと少しお話しをしましたが、きちんとした挨拶やこの演奏をしっかりとやろうという姿勢など、素晴らしい若者たちでした。震災という不幸なできごとから彼らが実体験として学んだことはとても大きなことだったのだと感じます。
全国9地区から一次審査、二次審査、地区大会を勝ち抜いてきた10名のサーバーたちが登場して会場の雰囲気は一気に盛り上がります。10名というとS1にチャレンジしたサーバーたちの1.4%です。トップのサーバーたちのサービスを観れる、私にとっても学びの場です。 最初の審査は「規定審査」お店で実際に起こりそうな事象に、臨機応変に対応する審査です今年の題目は
【一度お帰りになったお客様がカバンの忘れ物をしたと戻っていらっしゃる。でも、お店にはカバンはありません。お客様はお店に忘れたと思い込んでいます】
さて、これをお読みになっている皆さんはどう対応しますか。
どう対応したらYour sideになるでしょうか。ここでは触れませんが勉強したいという気持ちがあるようでしたら、6月くらいにはDVDの販売が始まりますので、是非、購入して自分で観てみて下さい。私は東北代表の阿部 大さんと関東代表の深見さんに共感しました。 規定審査の次は「自由審査」です。自分のサービスを6分という時間の中で実際にプレゼンする。テーマは常連のお客様一組へのサービス。 それぞれ個性があり、常連造りに参考になるヒントが いっぱいでした。ここにも学びがたくさんあります。最後は3分間の「スピーチ審査」
自分のサービスに対する想いや考えをスピーチする。3分間というのは スピーチとしても長く、難しい審査だったと思います。 サーバーの皆さんの考え方やお客様への想い、仲間への想い。これもそれぞれに熱く、そして誇りをもって 働いていることが伝わり、私は感動の涙でした。この仕事に携わっていることを本当に嬉しく思います。 北海道代表の保坂さんはアルバイトさんです。彼女は 行動問題のある子供たちの学校の職員として就職。
サービスで学んだことを活かしていきたいと言っていました。飲食業って凄い仕事なんだと。感動です。今年の優勝は関東地区代表株式会社プランズの深見浩一さんでした。経営者自らスタッフに背中を見せたいとエントリーしてきました。プランズさんは居酒屋甲子園でも日本一になった会社。凄いことだと思います。上海やシンガポールでもお店を経営している深見さんは挨拶の中で、日本のサービスは世界一であること。そのサービススキルは世界で活躍できることであることを強調していました。私もその通りだと思います。
たくさんの感動と想いを伝えてくれたサーバーの皆さんありがとうございました。
- こだわりの良店〈メニュー2〉
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前号に引き続き、メニューを取り上げます。
わかば(六本木) 「平目の薄造り」
氷板に盛付けての提供です。豪快、爽快でお客様に提供した時に「おっ!」と言ってもらえますし、印象にも深く残ると思います。
「和風ピロシキ」はハンペンに肉味噌です。凝ったということはないのですが、これもお客様にお出しした時に印象に残ります。お店のこうしたら面白いな、という気持ちが出ているメニューだと感じました。そして、美味しい。38食堂(千歳烏山) 「ハツのパン粉焼き」
この料理はメニューに載っていたものではありません。私どもが赤ワインをボトルで注文したところ 作っていただきました。
チェーン店などでは無理なことかもしれませんが オーナー料理長、オーナー店長ならお客様の様子を見ながら、お客様のお飲み物に合いそうな、好みに合いそうな料理を作って提供できますね。小さな割烹やバルなどでは、本来、お客様を見ながら料理を作っていたものです。
それが難しいというのでしたら、メニューにあえて載せない料理を幾つか持っておいて、お客様との 会話やお飲み物の状況をサービスが判断しておすすめしていったらよいように思います。
この料理も注文されたワインに合う料理としてご店主が気を使っていただけたのでしょう。これも、お客様へ印象を残す、ちょっとした気遣いではないでしょうか。 余談ですが、熊谷にある居酒屋甲子園という老舗の居酒屋さんは、メニューそのものがなく、料理は 勝手にどんどん出てきます。 会計もご店主が、幾らになります。と伝票もなく請求されます。でも、繁盛店です。魚串さくらさく(神田)「魚串」
最近は他でも見かけるようになりましたが、魚の串焼きを作り出したのは、さくらさくさんが最初です。既存の材料も調理方法や提供方法を変えるだけで立派な業態になります。このようなシンプルな調理方法なら奇をてらう感じもありません。 焼いた魚は美味しい。でも最近の方は魚を食べるのを面倒臭がる。だったらガブリと食べられる形にしたら良いのではないか、串に刺そう!というような流れで生まれたのではないでしょうか。
売れるものを開発するというより、お客様サイドに立った考え方が生み出したものと思います。串にすれば、たくさんの種類を食べられますし、味噌を塗るとか、味の変化もつけやすいですね。料理として秀逸の一品だと思います。 - 本部長がゆく
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3月上旬にワインインポーターのテラヴェールさんのご好意でフランスはブルゴーニュ地方とシャンパーニュ地方へ自然派ワイン研修に同行させていただきました。 まず初日に伺ったのが「フレデリック マニャン」。ここ数年でうなぎ登りに評価が上がってきている自然派の造り手さんで、年間45万本のワインを生産されています。テロワールの個性をとても大切にしていて、2008年よりビオディネールでの葡萄造りに移行され2012年に完全に移行が終わっています。コートドニュイでは2000年代より全体的により自然なワインを造るためビオの流れがあるそうです。まだ40歳を過ぎたばかりのフレデリックさんですので、今後のブルゴーニュを担う若手の造り手として、これからの素晴しい飛躍が期待できる造り手さんでした。試飲をさせていただいてあまりにもおいしかったので、息子の生まれ年のモレサンドニとシャンボールミュジニーを買ってしまいました。その後すぐ近くのロマネコンティの畑も見に行かせていただきましたが、あのロマネコンティがこんな素朴な、そして隣の畑と狭いあぜ道で区切られただけの小さな畑から作られているということで驚かされました。
2日目に訪れたのが、シャブリ地区のブルゴーニュ最大のビオディナミの造り手「ジャン マルク ブロカール」。200ヘクタールという広大な畑を所有しながらも、家族経営を続けてきている。また元来気温の低さと湿気の多さからビオ栽培が難しいとされているシャブリの地で大きな手間とリスクを抱えながらも、信念を持ってビオディナミに取り組んでいる。葡萄本来の力を最大限に引き出し、よりピュアで自然なワインを造ることに注力しています。人口酵母を使わず天然酵母のみを使用し、発酵などで温度調節を人工的に行うこともしません。出来るだけ自然に、手を加えず醸造するために、手間を惜しまないのがモットーだそうです。試飲をいろいろさせてもらい私がおいしかったのは、グランクリュ ブーグロ 03(圧倒的な凝縮感。暖かい年だったので果実味豊かだが、フレッシュ感も残っていてバランスがいい)とプルミエクリュ ヴォードベイ10(花の香りと蜂蜜のニュアンス。酸も心地よく、華やかさとミネラルバランスがとてもいい)がよかったです。
そして3日目に訪れたのが、シャンパーニュの無農薬、有機栽培葡萄にこだわる「ドラピエ」。年間150万本生産。無農薬、有機栽培が産む健全な葡萄を収穫することによって純粋な果実の厚みを、そして極限まで減らしたSO2は果実そのものをしっかりと感じさせる芳香をワインに与えている。あとドサージュの少なさもドラピエの特色で、葡萄の品質に絶対の自信があることを裏付けている。試飲して私がおいしかったのは、グランサンドレ04(ピノノワール55% シャルドネ45%)やさしいフレッシュな酸の中に洋梨のような熟した果実のニュアンス、ミルキーな口当たりは食中酒としてもおいしくいただけます。
4日目、帰国する日の朝、二日酔いの体にムチ打ちランニングをしました。セーヌ川沿いからルーブル美術館を超え、シャンゼリゼ通りまで走りました。最近日本はマラソンブームですが、フランス パリは全くそのような流れはなく、ランニングしている人はあまりいませんでした。半日自由時間があったので、まだ行ったことがなかったモンマルトルの丘に行き路地裏を探索。ヨーロッパの町の路地裏はどこに行っても絵になるところばかりですよね。写真をいっぱい撮ってしまいました。 そんなこんなでバタバタの弾丸ツアーでしたが、今回のこのワイン研修旅行は本当に楽しくワインを学ばせていただきました。テラヴェールの吉田部長、磯部姉さん、メルシー ボークー!!!
柴健宏
- 編集後記
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春がやっと来て桜が咲いて、悪天候であっという間に散ってしまった感のある4月でした。4月週末に限って雨が降り、思ったほど歓送迎会も無く、お聞きする範囲では厳しい状況のように思います。
しかし、仙台には翌月まで予約でいっぱいの日本料理店がありますし、東京にも16時30分から並ばないと入れないイタリアン居酒屋もあります。
外的な要因で右往左往していてはいけない時代のように感じます。外食を取り巻く環境は決してこれから良くなる要素は無いのですから。 顧客創造、個店のブランド化。そんなことを毎日考えています。
特集で外食の情報源を取り上げましたが、酒屋もまたお店にとって近い情報源だと思います。 お酒のことだけでなく、外食に関わること何でもご相談下さい。わからないことは必ず調べてきます。
共に繁栄していきたいと思います。
さあ、5月のシバの日は永井酒造様で田植えです。
どんなお酒ができるのでしょうか。ワクワクの5月です。
今号もお読みいただいてありがとうございます。