こだわり通信
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第130号〜
第120号〜
第65回 こだわり通信 
2008.12.12

年も残すところあと一ヶ月になりました。 飲食業界の最盛期12月を全力で楽しく乗り切りましょう。 年末・年始のお休みはご予定はいかがですか。休める方、休めない方いらっしゃると思います。そんな中、ひとつ映画をお勧めしたいと思います。ペイ・フォワードという映画です。

『ペイ・フォワード』

担任の先生に「世界を変える方法を考えなさい」と言われて、トレバー少年はペイ・フォワードを考え出しました。人の好意に対してお返しをすることをペイバックといいますが、ペイ・フォワードというのは別の人に送る(先送り、未来へ送る)という意味。まず、自分が三人に善意を贈る、送られた三人がそれぞれ別の三人に善意を贈る。これを続けていけば世界が変わるというもの。

トラブルに巻き込まれて自分の車がめちゃめちゃになった記者に、通りがかりの紳士が新車のジャガーのキーを渡す。
「君にやる」「まさか!冗談だろ?」「ペイ・フォワードだ」

驚いた記者が調べ始めた。そしてさかのぼっていく。

その紳士がぜんそくで苦しむ娘を連れて、病院で順番を待っていたとき、大けがで診察を待っていた若者が順番を譲ってくれた。
「なぜだ?」「ペイ・フォワードさ」

その若者が警察に追われて逃げているとき、見知らぬ女性が車に乗せてくれて逃がしてくれた。
「なぜだ?」「ペイ・フォワードよ」

そしてついにトレバー少年にもたどり着き、インタビューを申し込む。
「君はすごいことを発明したんだね」

「自分を変える勇気があれば世界を変えることができるんだ。人生は難しいことに挑戦しなければならないんだ。あきらめたら負けなんだ」と語る。

感動のエンディング、ペイ・フォワードはしだいに世界に広がっていく・・・。
愛と勇気と感動のすばらしい映画です。
ぜひ見て下さい。

実は私たちが今やろうとしていることって『ペイ・フォワード』ではないでしょうか。

私たちは、お客様・社員・社会に『ペイ・フォアード』するためにうまれてきたのではないでしょうか。

柴田屋酒店 柴健宏


【今月の目次】
こだわりの良店紹介 東京渋谷「へぎそば匠 渋谷文化村店」
レコルタン・マニピュラン(RM)の魅力
「お客様応援室」より〜メニュー改定のあれこれ〜ABC分析を見る−3


“KODAWARI”の良店紹介
東京渋谷「へぎそば匠 渋谷文化村店」

へぎそば匠 渋谷文化村店 いつもお世話になっております。今回は私、萩原がこのページを担当させて頂きます。さて、今回のKODAWARIの良店は、渋谷にあるへぎそば匠 渋谷文化村店様です。

☆匠様のこだわり☆
匠さんのこだわりはなんと言ってもへぎそばです。 最後の〆でそばを食べる前に、素材、調味料、料理法、接客、雰囲気など限られた条件の中から、日常の食べ物であるそばを皆様に支持される様に頑張るのみです

☆ へぎそばとは?☆
へぎそばとは、「ふのり」という海草をつなぎに使ったそばで、越後地方で”へぎ”と呼ばれる杉の器に入って出されることで、こう呼ばれています。
器の中で小分けされたそばは、海の波を表しているといわれ、涼の趣がたっぷりです。
へぎそばの特徴は、つるつるしこしこした食感であることです。 いわゆる本来のそばの喉ごしはのどに引っかかる物らしいのですが、それとは正反対のそばといえます。

へぎそば匠 渋谷文化村店このようなこだわりを持っている匠様に是非一度、御来店ください!


へぎそば匠 渋谷文化村店
住所・・・〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2-23-14 道玄坂225ビルB1
TEL・・・03-5784-6680
アクセス方法・・・JR渋谷駅 徒歩5分/地下鉄渋谷駅3番出口 徒歩5分

「レコルタン・マニピュラン(RM)の魅力」

レコルタン・マニピュラン(RM)の魅力葡萄栽培の北限に近いフランスのシャンパーニュ地方では、偉大なシャンパーニュを造る為に、さまざまな地域のさまざまな村で取れる葡萄をアッサンブラージュ(調合)することが必要とされています。 大手のシャンパ-ニュ・メーカー(=ネゴシアン・マニピュラン=NM)は、長年の知恵と経験、そしてアッサンブラージュの技術の妙をもって、高品質なシャンパーニュを安定して供給し、今日のシャンパーニュの名声を確立してきました。

一方、最近では小規模なドメーヌ(自家元詰め生産者)、いわやるレコルタン・マニピュランが(=RM)がこの地でも台頭してきて、大きな話題を集めております。

レコルタン・マニピュラン(RM)の魅力ワインに少々詳しい方ならばご存知のように、フランスのブルゴーニュ地方では、たとえ安定して良いワインができようとも「シャンベルタン」と「ミュジニィ」といった特級畑はアッサンブラージュはません。それは「テロワール」と「造り手」の個性への敬意からに他なりません。
シャンパーニュの地においてもブルゴーニュと同じく、「テロワール」と「造り手」への敬意から、品質の安定度を失うリスクがあろうともアッサンブラージュをせずに、地区の個性(※シャンパーニュでは畑毎の個性は出し辛く、多くは地区の個性、さらに深くは村別に個性を語ります)を引き出す生産者がおります。NMに比べ、RMの多くが小規模な家族経営の為、住んでいる村内にしか畑を所有しておらず、自然とエリアの個性を表すケースが多く見られます。そこがRMの魅力であり、醍醐味なのです。
レコルタン・マニピュラン(RM)の魅力以下に地区と代表的なRMの特徴をご説明させて頂きます。

  • コート・デ・ブラン地区
    東向きの斜面を持ち、シャルドネの栽培が中心です。世界中のどこを捜しても、この地ほどチョーク層の密度の高い場所はなく、シャンパーニュ最高峰のブランド・ブランを生み出します。 サロンや、クリュッグのクロ・デュ・メニルで有名なオジェ村、ル・メニル・シュール・オジェ村の両村は、同地区で最も表土が薄く、鋼のようなミネラルをもつ葡萄を産み出す。 代表的なRMはギィ・シャルルマーニュ。
  • モンターニュ・ド・ランス地区
    ランス市とエペルネ市を分ける丘のような山の斜面をぐるりと取り囲む地域。
    ブジー村、アンボネイ村という両巨頭、シャンパーニュ地方でも随一のピノ・ノワールを産する村がある。 代表的なRMはポール・バラ、エグリ・ウーリエ、ヴィルマール。
  • ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区
    マルヌ川に沿って東西に伸びるエリア。両側に山が迫り、V字谷のような地形となっている。川からの湿度と反射光が、マイルドな気候を作り出す一方、谷間に冷気が落ち込み、川が運んだ粘土質による低い地表温度が霜を呼び込む。
    高い湿度は病害を起こし易いため、開花が遅くて収穫の早い、病害にも強いピノ・ムニエが多く栽培される。谷間の畑であっても、斜面中腹以上に位置する南向きの区画では、実に素晴らしいピノ・ノワールが産み出される。
    エペルネ以東はV字谷が開けてくるため、霜や病害の影響を受けず、川の恩恵だけが強調される。格付された村は、エペルネ以東の南斜面に集中している。
    代表的なRMはガティノワ、ルネ・ジョフロワ。
「お客様応援室」より
~メニュー改定のあれこれ2〜ABC分析を見る−2

こだわり通信ご愛読の皆様こんにちは。もう12月。きっちり準備は整っていますか。更に12月にご来店したお客様を来年以降につなげていけるように体制は整っていますか。株価や円高、大手企業の業績下方修正の話題など、呑んでいる場合じゃあないなあ、なんて空気感です。会社関係の忘年会は厳しいかもしれません。今からでも遅くはありません。個人的な飲み会のアプローチをしてみましょう。個人的な需要に対する予約は行き当たりばったりのことも多いので、チャンスはあるはずです。

厳しい営業状況の中、何ができるかといえば結局のところお客様をつないでいくことではないでしょうか。忙しいほどにその必要性は高まると思っています。

さて、ABC分析の最後の回です。先月も書きましたが、皆さんのお店のABC分析を柴田屋で行なうことができます。春のメニュー改定に向けて前年の春とか、本年の秋とか、ABC分析をしてみるのは何か気付きを生むと思いますので、ご遠慮なくどうぞ。原稿のABC分析は料理で行なっていますが、もちろん飲み物で行なうことも可能です。
お待ちしています。

さてさて、ABC分析です。

【個数も売上も大したことがなく、更に利益も低いのにそのメニューのためだけに材料を仕入れている商品】
 アンドで、仕込みや調理に手間がかかる商品といれてもいいです。 ファミリーレストランのように一具材で複数メニューを嗜好しなければならないということはありませんが、やはりロスや仕入原価のことを考えるとあまり単独で使用するための材料は避けたいところです。それが売れない、儲からないではなおのこと。でも調理をする方の思い入れや、昔売れていたに引っ張られていることがないか、チェックするのはいいことではないでしょうか。ただし、そのメニューがたまにしか出ないとしても強いファンを持っているとするならば、売れるようにメニューの記載位置を変えたり、お薦めしたりすることは必要です。

【利益が低い商品なのに、しこみに時間と手間がかかっている商品】
ここは利益が低いと限定してみました。数量が出ない、売上が高くないという要素をもちろん入れていいのですが、数が出ないということは仕込数が少ないわけですからそれほど問題にはならず、売上が高くないというのは、その商品のお店でのポジショニング(思い入れがあるとか、店名にちなんでいるとか)によってはかまわないと思うことがあります。しかし、売っても売っても利益を生まない商品で手間がかかるというのは、季節的なお薦めとかに限定しておく必要があると思います。

【お店としては絶対に自信があるのに売れない商品】
これは、無さそうである現象ですね。お店としては絶対に美味しいと思って投入したのにいまいち売れない。前はよく出ていたのに今は、それほど出なくなった。常連のお客様は美味しいと言ってくれているのに・・・・・。
こんな商品は、メニューの記載位置はいかがですか、同様の食材ラインアップの中に埋もれていませんか。スタッフに試食させていないために美味しさがお客様に伝わらないということはありませんか。盛り付けがお客様の気を引かない盛り付けになっていませんか。メニューの先頭に記載しているが、実はお客様はそのページから見ない傾向がありませんか。一つの商品を一回しかメニューに載せてはいけないというルールはありません。もう一度お客様の視点になって見直してみてください。案外C分類にスター候補がいるものです。

ABC分析はデータですが、お店のスタッフの傾向がわかったりもします。こうだ!という理論は実は成り立たないことも多いのですが、ABC分析を行なわなければ気がつかないということが本当に多いのです。年末です。皆さん健康に留意して乗り切ってよい年をお迎えください。本年もありがとうございました。

お客様応援室 KHM有限会社 出 和樹

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