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<和酒・国産ワイン試飲会/焼酎セミナー>
2月2日に行われました、シバの日「こだわりの和酒・国産ワイン」。ワイン、日本酒、焼酎、梅酒、リキュールで57種余の出品がございました。
今回、ご来場のお客様からのお声をまとめると、26種出品された国産ワインの評価がとても高く、日本のワインのレベルが上がったとのお声を多くお聞きしました。特にスパークリングの評判が良かったように思います。その中でも今回セミナーをしていただいた高畠ワイナリーのスパークリングシャルドネは上品で泡もきめ細かく評価をいただきました。
発泡性の日本酒として、永井酒造の「MIZUBASHO PURE」は瓶内二次発酵(シャンパンと同じ製法)で、他の発泡性日本酒に対して大きく水をあけているように感じます。更にワインで、中央葡萄酒の製品は相変わらずレベルが高く、特に「グリド甲州09」が秀逸であったと感じました。また、メルシャンの無ろ過シリーズも人気があったようです。
リキュールでは、本家松浦酒造のとうがらし梅酒が面白い商品です。楯乃川酒造のフルーツのリキュール「子宝」シリーズは味も良く、ネーミングの縁起の良さは使えそうです。
国産がトレンドのキーワードになっている昨今、良い商品を見つけて取り入れていくことは必要でしょうし、その需要に応えてきているように思います。今回はセミナーも2社にお願いし、一部は高畠ワイナリー高橋様に、国産ワインについてお話しいただきました。
2003年から大きく日本のワインの評価が変わってきたこと。確実にそのレベルが向上していることなど、国産ワインへの愛情たっぷりに教えていただきました。
特に高畠ワイナリーが2007年より、高品質なピノノワール育成を目指して取組んでいる「高畠ワイン100年構想」事例は勉強になりました。
2008年には、537本の苗木を植樹したそうで、成育と出来上がりが楽しみです。今回、特に面白かったのはテイスティングで、イカの塩辛、 スルメ、数の子とどう考えてもワインとは相性の悪そうな 日本の食材とのマッチングでした。確かに、白ワインと上記の組み合わせは、後味に不快味 が残ったり、生臭さを感じる組み合わせですね。
この相性の原因がワインに添加されている酸化防止剤(亜硫酸塩)が魚介のDHAと結び ついて、不快味の素となるアルデヒド類を増加させるそうです。これが日本酒ですと起こら ない。そこで、今回亜硫酸塩を添加していないワインをお持ちいただき、実体験させていただきました。
本当に無添加ですと、気になりません。ワインそのものの味については評価が分かれましたが、これからの国産ワインが進むべき方向を教えていただいたように思います。二部は「蔵の師魂」を出品していただきました、小正酒造の中村様が芋焼酎の変遷と小正酒造の取り組みについてお話ししていただきました。
中村様の部署名が面白く、「蔵の師魂」のみを訴求している<幸せ創造部>と いうちょっと変わった部署名で、そこに会社の想いが込められています。
「蔵の師魂」は顔の見 える関係作りがコンセプトで、原材料の芋を作っている生産者の顔の見える関係を作り、美味し い焼酎を弊社が造る。酒販店様とも顔の見える関係を築いて美味しさをお客様にお届けする。
それぞれが顔の見える関係の中で幸せになっていただきたい、幸せになりたいという想いだ そうです。素敵ですね。芋焼酎というと昔は、良い焼酎を造ることも大切なのですが、より多くの焼酎を造ることも杜氏 の技能だったそうで、多少痛んだ芋も使っていたそうです。そうすると芋の良くない香りが付いて いるのが、芋焼酎だったそうです。
それを東馬場様という日本一の芋作り農家と出会ってから、香りの良い芋焼酎造りに取組めるようになったそうです。
もちろん、原材料だけがその要因ではなく、製造の苦労話などもいただきました。想いを持って物を 造っていくというのは本当に良いですね。お話ししていただいた中村様自身が杜氏だった方なので、専門的な内容もわかりやすくお話しいただきました。
生産者との関係もどんどん進んでいるそうでお互いの要望を叶えあっていることが、素晴らしいことだと思います。お二人とも、本当にありがとうございました。
造り手の想いや、商品の知識をきちんと持って、お客様におすすめしていくとことが、その美味しさをより一層美味しくしていくのだと思います。売れる商品をお店で育てていくことも必要な時代ではないでしょうか。
柴田屋は学ぶ機会をこれからもどんどん設けていきます。是非、ご参加ください。取材 お客様応援室 出 和樹