メニュー改訂
三寒四温の時節、春のメニュー改訂の時期ではないかと思います。
常連のお客様には目新しさを、新規のお客様にはお店の主張をしっかりとお伝えできるメニュー構成にしたいものです。
今号では、メニュー改訂に対して書こうと思います。
最近の飲料流行動向から申しますと、まずは、ワインの売れゆきがよい状況です。業態的にもバール、ワイン酒場が好調ですし、「親父deワイン」などというフレーズも出てきております。男性(おっさん)が4人で全員がワインを飲んでいるシーンが普通になってきました。森下にあります「山利喜」という煮込みで有名な老舗居酒屋でもワインを飲むお客様を多く見かけます。
ボトルで2500円から3000円くらいが主流です。決して高いワインは売れません。
また、日本酒も盛り返してきているようです。宝町コレドに開店しました、「紀の重」という魚がメインのやや高級業態では、売れる日は1日30升、日本酒が出るとのこと。ビールとの構成比でも日本酒の方が大きく上回っているそうです。ここでのポイントは日本酒に対してお燗の温度など、とても気を使ってスタッフたちの知識も充実していることが上げられることと、料理に対して
日本酒の銘柄でおすすめできることだと思います。実際、私が訪ねた時(一般のお客様としてではないのですが)も「このお酒には、この銘柄が合います」と一品づつおすすめしてもらいました。
こだわりの日本酒や焼酎を1杯、1200円や900円で販売してきたツケが、お客様のワインへのシフトに要因の一つがあると 思います。さて、以下のようなことに留意してメニュー改定なさったら良いと思うことを記します。
メニュー表記で、最初にビールがある必要はない。
誰が、ビールが先頭でなければならないと決めたのでしょうか?
お店が本当に売りたい商品を先頭にしましょう。
メニュー表記では、お店が売りたい商品、おすすめ商品をしっかりと主張できるレイアウトにする。
同じ文字角、写真も等分。これでは何を一番召し上がっていただきたいか分かりませんね。
専門業態のお店は別ですが、日本酒、焼酎のラインアップを多くしすぎない。
多いのが悪いとは言いませんが、何となく増やしていませんか?
導入した商品のことをどれだけ知っていますか?
料理との相性を大切に。
「このお料理にはこのお酒が合います」とおすすめできることです。
1本2500円〜3000円くらいのワインの需要が高まっているので、業態関係なく導入してはいかが。
ワインは高利益商品。上手に使えば利用動機も広がります。
和業態でもワインは売れます。ワインに合う商品開発に挑戦してみませんか。
ワインを売るためには、ソムリエのような専門職とは言いませんが、前述いたしましたように、ワインの特徴や料理との相性を説明できるスタッフが絶対的に必要。
スタッフにはきちんと試飲、試食をさせて知識を持たせましょう。
更に、伝わるおすすめの会話ができるように訓練しましょう。
まずは、楽しく、興味を持たせることです。
グランドメニューに全てを載せるのではなく、月毎や週ごとの「おすすめメニュー」を作る。
グランドメニューの豊富さよりも、特別感の出しやすいおすすめメニューです。
売れる、売れない、結果を直ぐに求めるのではなく、そういったことができるお店になっていくことが必要に思います。
おすすめメニューには季節感を盛り込む。
旬の材料が実は一番安いものです。四季だけでなく節句や行事に合ったメニューを考えましょう。今なら、桜ですかね。
決して、季節の走りを追う必要はないのですが。